2020NBAオールスター 3Pコンテスト
2020年オールスターウィークエンド・サタデーナイト、タコベルスキルチャレンジの次に行われたのが、マウンテンデューがスポンサーを務めた3Pコンテストでした。
(詳細ルールと出場選手は下の記事で確認してください)
グループ1
- デイビス・ベルターンス(ウィザーズ)
- デボンテ・グラハム(ホーネッツ)
- ジョー・ハリス(ネッツ) ※2019優勝
- バディ・ヒールド(キングス)
グループ2
- ザック・ラビーン(ブルズ)
- ダンカン・ロビンソン(ヒート)
- トレイ・ヤング(ホークス)
- デビン・ブッカー(サンズ) ※2018優勝
2019年に優勝したジョー・ハリス選手や、ホームシカゴ・ブルズのラビーン選手、急遽参戦が決定した2018年優勝デビン・ブッカー選手が注目の対決でした。
Phoenix @suns guard @DevinBook has been named by NBA Commissioner Adam Silver to replace injured @trailblazers guard @Dame_Lillard in the #MtnDew3PT at #StateFarmSaturday. #NBAAllStar pic.twitter.com/P4WL5DWbb4
— #NBAAllStar 2021 (@NBAAllStar) 2020年2月13日
予選では、開始早々4番目に登場したブッカー選手が27得点と高得点を叩き出し周囲の選手にプレッシャーをかけました。ラビーン選手やハリス選手も20点越えの得点を記録しましたが、バディ・ヒールド選手が27点、八村選手のチームメイトのベルターンス選手が26点を挙げ3人が決勝ラウンドに進みました。
- デイビス・ベルターンス
- デビン・ブッカー
- バディ・ヒールド
先行はベルターンス選手で始まりました。高い得点で後続にプレッシャーをかけたい所でしたが、ベルターンス選手の得点は思う様に伸びず、22点で止まりました。
続くブッカー選手は安定した精度の高いシュートを見せてくれました。綺麗なシュートフォームから放たれるブッカー選手のシュートは毎回同じ軌道を描き、まさにお手本の様な3Pシュートでした。最後に置いたマネーラックでもしっかりシュートを決め26得点でヒールド選手にプレッシャーをかけました。
最後の挑戦者で、27得点以上獲得で優勝が決まるシーンになりシューターにとっては燃える展開でヒールド選手の出番が回ってきました。NBA3年目で、最速800本3P最高記録を更新したヒールド選手の勝負強さは凄かったです。
1本入ると連続でシュートが入るタイプのシューターでした。ゾーンがあるシューター特有のテンポを持っていました。ヒールド選手も最後にマネーボールラックを置き19点で最後のコーナーに入ります。5本中4本決めれば逆転勝利の場面で最後のボールまで勝敗の行方はわかりませんでした。最後のシュートを決めた時点で27-26でフィールド選手が逆転して勝利を収めました。
最後のシュートに勝敗が委ねられた名勝負で、ヒールド選手のシュートが入った瞬間は会場総立ちでした。観戦に来ていたNBA選手達もコートになだれ込み、ヒールド選手の優勝を祝福していました。
ヒールド選手の決勝ラウンド27ptハイライト
Buddy Hield wins the #MtnDew3PT contest by hitting 7 of his last 8 shots and finishing with a final score of 27! #NBAAllStar #SacramentoProud#StateFarmSaturday on @NBAonTNT pic.twitter.com/0KOrXN6hC3
— #NBAAllStar 2021 (@NBAAllStar) 2020年2月16日
マウンテンデュー・3Pコンテスト、決勝ハイライト
2020 NBA Three-Point Contest - Championship Round - Full Highlights
サクラメント・キングス
バディ・ヒールド
オールスター、3Pコンテストで初優勝したヒールド選手はオクラホマ大学出身、2016年ドラフト6位でニューオリンズ・ペリカンズより指名を受けてNBAに入団しています。
6'4ft(193cm)で96kg登録のヒールド選手はNBAで決して大きな体格をもつ選手ではないですが、2016−17シーズンの新人王としても期待されていました。しかし、ペリカンズとキングスに間で行われたデマーカス・カズンズ選手をめぐる大型トレードでキングスにトレードが決まります。1年目でチームを移動したことで、馴染むのに大変な時期もあり満足な成績を挙げる事が出来ませんでした。新人王はマルコム・ブログトン選手に奪われました。
2016ドラフト注目メンバー
- 1位 ベン・シモンズ (76ers)
- 2位 ブランドン・イングラム(ペリカンズ)
- 3位 ジェイレン・ブラウン(セルティックス)
- 5位 クリス・ダン(ブルズ)
- 6位 バディ・ヒールド(キングス)
- 7位 ジャマール・マレー(ナゲッツ)
- 8位 マーキース・クリス(ウォリアーズ)
- 11位 ドマンタス・サボニス(ペイサーズ)
- 27位 パスカル・シアカム(ラプターズ)
- 28位 ディジョンテ・マリー(スパーズ)
- 32位 イヴィチャ・ズバッチ(クリッパーズ)
- 36位 マルコム・ブログトン(ペイサーズ)新人王
(チームは2020年時、所属チーム)
2016年のドラフトは豊作の年で2019−20シーズンでトップクラスの活躍を見せている選手が多く選ばれました。ドラフト36位でNBAに入ったマルコム・ブログトン選手が新人王を獲得したことも驚きですが、2020年オールスターに4名(青文字)入っている事もこの年のメンバーのレベルの高さを証明しています。シアカム選手は27位指名ながら、2019年MIPを獲得しラプターズの優勝に貢献、2020では、カワイ選手が抜けたラプターズの得点源としてチームのエースに成長を見せています。
ヒールド選手も2016年組の中では、ベストシューターでしょう。所属するキングスがシーズンでなかなか勝てず低迷している事からあまり注目を集めれていませんが、個人のスタッツは着実に伸びています。
スリーポイント成功数
- 2016-17 148(ルーキー内で最多)
- 2017-18 176
- 2018-19 278
- 2019-20 207(オールスター前)
ヒールド選手は3年目までに602本の3Pを成功、デイミアン・リラード選手が保持していた3年目までの最多記録599本を更新しました。4年目になる2019−20シーズンではステフ・カリー選手が保持していた最速800本3P成功記録である305試合を296試合で達成し更新しました。得点も試合平均20.4pt(オールスター前)でリーグ27位にランクインしています。
決して体格や身体能力に恵まれた選手ではないですが、縦のスピードと爆発力のある3Pは彼の武器としてNBAで通用しています。P&Rやオフボールスクリーンを使ってフリーで3Pを打つ技術も成長を見せていて、オフェンスIQも高い選手です。Gリーグに挑戦している馬場選手も同じ様な体格なのでヒールド選手の様に成長していけばNBAでもしっかり得点を増やせる選手になると感じます。
チームがなかなか勝てず厳しいシーズンを戦っているバディ・ヒールド選手ですが、セルティックス戦ではスリーポイント11本を決め、ウルブズ戦ではキャリアハイの42得点を達成するなどシューターとして高いパフォーマンスを見せています。
キングスはフォックス選手やボグダノビッチ選手など得点力が高い選手が多いですが、インサイドで頼れる選手が少なく補強が必要だと感じます。近年プレーオフで活躍が見られていないが、今後ヒールド選手の成長とチームの改革が楽しみなチームです。
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