八村選手誕生日を渡邉選手と祝い、
翌日VSグリズリーズ戦へ
初のNBA日本人対決から約2ヶ月が過ぎ、八村選手と渡邉選手は再度NBAリーグ戦で対戦することになりました。前夜、2月8日に22歳の誕生日を迎えた八村選手はホームワシントンまで遠征で来ていた渡邉選手と共に夕食をしてお祝いをしたそうです。
バスケットボール最高峰のリーグに日本人プレーヤーが2人も所属し活躍している事が本当に夢のようで、今後も2人には仲良く切磋琢磨してもっと高いレベルへの挑戦に期待が高まります。
翌日2月9日(アメリカ現地時間)にはウィザーズとグリズリーズの試合がありました。試合前には渡邉選手と八村選手が話しているシーンや、八村選手が元チームメイトのブランドン・クラーク選手(ゴンザガ大)と再会を喜ぶ姿が見られました。
渡邊選手は好調で、2月7日に行われた76ers戦に12分出場し、9得点挙げています。試合前のインタビューでは、与えられたチャンスにしっかり答えたいという意気込みと、ディフェンス面とハッスルプレーでチームに貢献していきたい意識が感じられる力強いインタビューへの返答が見られてよかったです。
ウィザーズ、今日はメンフィス グリズリーズ戦。八村塁選手と渡邊雄太選手の日本人対決なるか?!試合前、渡邊選手に話を伺いました!#repthedistrict pic.twitter.com/09AgOAeWSJ
— ワシントン バスケットボール (@washwizardsjp) 2020年2月9日
Rui Hachimura is greeted by fellow Japan native Yuta Watanabe and college teammate Brandon Clarke pregame in DC. pic.twitter.com/PdzZc8IlTG
— NBA (@NBA) 2020年2月9日
グリズリーズ vs ウィザーズ
ウィザーズ(イースタン9位)とグリズリーズ(ウェスタン8位)はお互いにプレーオフ進出圏内である8位のボーダーラインに位置しており、後半戦に入っているNBAシーズンで勝ちが欲しい試合が続いています。
グリズリーズは、新人王候補であるモラント選手が軸となり爆発力もありバランスの取れたメンバーで手堅く勝てる試合をしっかり勝ち切って、2020年に入り順位をあげています。
対するウィザーズは、ビール選手や八村選手、ベルターンス選手など得点力のある選手が多くオフェンス力はリーグ上位に匹敵する力があるが、ディフェンスがシーズンを通しての課題とされて思うように勝ちが続かず苦しいシーズンになっています。
両チーム勝ちが譲れない状況で白熱した接戦が期待できる組み合わせでした。
スターティング ラインナップ
メンフィス・グリズリーズ
- ジャ・モラント(G)
- ディロン・ブルックス(G)
- カイル・アンダーソン(F)
- ジャレン・ジャクソン Jr.(F)
- ヨナス・バランチュナス(C)
(注目選手 ジャ・モラント)
ワシントン・ウィザーズ
- イシュ・スミス(G)
- ブラッドリー・ビール(G)
- 八村 塁(F)
- イザック・ボンガ(F)
- イアン・マヒンミ(C)
(エース、ビール選手の経歴)
試合内容+ハイライト
試合は序盤からウィザーズペースで進みます。前節ホームで勝利したことで勢いに乗るウィザーズはホームでグリズリーズに襲いかかりました。第1Qを18−30でウィザーズが大きくリードして試合が始まります。
ウィザーズはオフェンスの展開が非常によくリングにカッティングする選手にパスを良く合わせてイージーシュートで得点を重ねていました。八村選手も得意のハイポスト周辺での得点に加えて、ファーストブレイクでも果敢に走って得点に絡めていました。
渡邉選手も前節の活躍がありチームのセカンドユニットとして起用され、第2クォーターから出場する場面が見られました。主力モラント選手やジャレン・ジャクソン選手と一緒にコートに立っている場面が見られチームとコーチから少しずつ評価を得ていると感じました。
試合はウィザーズの流れでしたが、グリズリーズも粘りを見せモラント選手やブルックス選手の得点で離されないように食いついていました。前半は47−55でウィザーズ がリードして後半戦に入ります。
後半はルーキー、モラント選手がオフェンスで見せ場を多く作っていました。身体能力が高いだけではなく、NBAで経験を少しずつ積んでいるモラント選手はコートビジョンが広くなり以前にまして冷静にパスで展開を作っていました。ドライブからコーナーへのキックアウトに加えインサイドの選手とのP&Rも効果的に使えていました。
ウィザーズは点差でリードするも、なかなか広がらず10点差内で試合が進んでいきます。
試合は終盤、第4Qに入り動き出します。グリズリーズをオフェンスで引っ張ってきたモラント選手がドライブからファールをもらい、フリースローを2本沈めてグリズリーズが試合をひっくり返し逆転します。その後もモラント選手のアシストからの得点や、クラーク選手の3Pで点差を広げ4点差で残り1分に入ります。
最後にウィザーズを沈黙させたのもやはりモラント選手でした。ショートクロック(24秒)ギリギリのオフェンスで3Pをブザービーターで成功させ得点差を7点に広げます。ウィザーズもワグナー選手が3Pを決め、巻き返しを図るもそこから得点が続かず、106−99でグリズリーズが勝利しました。
ウィザーズは勝てる試合を落としてしまっただけに残念ですが、切り替えて次の試合でまたプレーオフに向けて頑張って戦って欲しいです。
Memphis Grizzlies vs Washington Wizards | Full Game Highlights, 2019-2020 NBA Season
スタッツ リーダー
得点
- ジャ・モラント 27
- ブラッドリー・ビール 26
リバウンド
- ヨナス・バランチュナス 18
- 八村 塁 11
アシスト
- ジャ・モラント 10
- ジャバズ・ネイピアー 6
八村選手ダブルダブル、
モラント選手トリプルダブル
八村選手はこの試合、12得点、11リバウンドでルーキーシーズン3度目になるダブルダブルを達成。インサイドで仕事を果たしリバウンド数が増えればチームの勝利にもっと貢献できるようになっていくと思います。
ハイポスト周辺でのシュート確率は高く、NBAの解説も”ルイにとってはレイアップと同じ感覚だからディフェンスは離してはいけない”とコメントされるほどペイント内ではマークされる存在としてNBAでも認められていると言えます。
同じくルーキーのモラント選手はこの試合で、27得点、10リバウンド、10アシストを記録し、キャリア初のトリプルダブルを達成しました。近年ルーキーでは、ルカ・ドンチッチ選手が8回、ベン・シモンズ選手12回達成しています。モラント選手もルーキーでトリプルダブルを達成しNBAのトップクラスの選手として認識されてきています。今後モラント選手がトリプルダブルの記録を伸ばしていけるかにも期待がかかります。
2919-20NBAシーズンも半分以上が経過して、モラント選手の活躍がますます目立ちます。新人王の最有力候補としての位置を確実にしています。グリズリーズは若手が多い中で8位にランクしているのでこのまま勝利を重ねプレーオフで爆発を見せてくれる事が楽しみになります。
ザイオン選手も怪我から復帰し、8試合に出場19.8得点、7.5リバウンドを記録しています。他にもR.J.バレット選手(ニックス)、タイラー・ヒーロー選手(ヒート)など、2019年ドラフト組が早くもNBAで活躍を見せているので豊作の年であったといえるでしょう。
その中で9位指名をうけてウィザーズに入団しスターターとして出場し続けている八村選手は、本当にすごい選手です。自信をもって今後もNBAで暴れてほしいです。