歴代トリプルダブル ランキング
チームの勝利に貢献し、コンスタントにトリプルダブルを達成できる選手は、NBAでも高い評価を得ます。近年では、レブロン・ジェームズ選手、ルカ・ドンチッチ選手、ベン・シモンズ選手など得点だけではなくアシストやリバウンドも高いレベルでパフォーマンス出来る選手がトリプルダブルを多く達成します。
トリプルダブルとは、得点、アシスト、リバウンド、ブロック、スティールの内いずれか3つで2桁以上を試合で記録する事を指します(ダブルダブルは2項目で2桁)。
2月10日2020年(現地時間)のウィザーズ 対グリズリーズ戦でルーキー、ジャ・モラント選手が2019年NBAデビュー組で初のトリプルダブルを達成いたしました。同じ試合では八村選手がファーストシーズンで3度目となるダブルダブルを記録。
そこで、ルーキーイヤーでトリプルダブル達成数のランキングを紹介したいと思います。
5位.アルヴァン・アダムス(Alvan Adams)
1975年ドラフト4位でフェニックス・サンズに入団したビッグマン。2.06mながらパスも熟せる運動能力の高いセンターとして1年目から活躍しました。
1年目で試合平均19得点、9.1リバウンド、5.6アシスト、1.5ブロック、1.5スティールを記録。合計5回のトリプルダブルを達成して1976年新人王に選ばれています。その年のオールスターにも選抜され、背番号33番はサンズで殿堂入り永久欠番になっています。
アダムスは、1年目でNBAファイナルまで進みセルティックスと優勝争いを演じました。結果2−4でセルティックスに敗れましたが、ルーキーとは思えない活躍を見せていました。サンズがNBAファイナルまで進んだのは、この1976年と1993年の2回のみ。
(1976年NBAファイナル、アルヴァン・アダムス ハイライト)
Alvan Adams (33pts) vs. Celtics (1976 Finals)
4位.マジック・ジョンソン(Magic Johnson)
レイカーズを代表するプレーヤーで32番はレイカーズの永久欠番。NBAチャンピオンに5回、ファイナルMVPを3回、シーズンMVP3回受賞しているNBAのレジェンドです。
2m以上の高身長ながらスピードがあり、パスが出来るポイントガードとして活躍。NBAで歴代最高のポイントガードと言われるほど高いレベルのパフォーマンスを見せていました。
1979年ドラフト1位でNBAに入団後すぐに実力を発揮し、1年目で試合平均18得点、7.7リバウンド、7.3アシストを記録、7回のトリプルダブルを達成。しかし、同じ年にラリー・バードがセルティックスに入団し新人王は彼に奪われてしまっています。1980年以降は2人を中心にして、NBAでセルティックスとレイカーズ による激しいライバルの優勝争いが繰り広げられました。
(マジック・ジョンソンとラリー・バードのハイライト)
HD Ultimate Highlights of Magic Johnson & Larry Bird
3位.ルカ・ドンチッチ(Luka Doncic)
2020年代を代表するバスケットボールプレーヤーに成長していくと予想されるルカ選手。スロベニア出身で2018年ドラフト3位でNBAに入り、1年目から周りを圧倒する存在感を見せ、2019年新人王を獲得しています。
1年目で試合平均21.2得点、7.8リバウンド、6アシスト、トリプルダブルを8回達成してマジック・ジョンソンの記録を越えました。
2020年のオールスタースターターとしても選ばれ、NBAで人気の高い選手の1人になります。ダラス・マーベリックスのエースガードとして今後の活躍に注目が集まります。
(1年目とは思えないルカ・ドンチッチの2018ハイライト)
Luka Doncic BEST Highlights from 18-19 NBA Season! Rookie of the Year? (PART 1)
2位.ベン・シモンズ(Ben Simmons)
オーストラリア出身の大型ポイントガード、2016年ドラフト1位でフィラデルフィア ・76ersに入団するも1年目は怪我で出場する事ができず、2017にNBAデビューを果たしました。
2m以上身長があるポイントガードとして、マジック・ジョンソンと比較されるベン・シモンズ選手は1年目から試合平均15.8得点、8.1リバウンド、8.2アシスト、トリプルダブル12回を記録。2018年の新人王に輝いています。
得点を多く狙いにいく選手ではないですが、リバウンドとアシストの多さでトリプルダブルを良く記録しています。ポイントガードとしてチームのために良い仕事をしていると感じます。しかし、アウトサイドのプレーヤーとしてシュートが得意でない事が問題としてよく挙げられる選手でもあります。
ディフェンスでは、ハッスルを見せる選手でスティールの多さも目立ちます。ポイントガードとして外のシュートとパスがもっと成長すれば、アレン・アイバーソンが所属していた時以来に76ersをNBAファイナルまで導く事が出来るでしょう。
76ers PG Ben Simmons 2017-2018 Season Highlights ᴴᴰ
(ベン・シモンズ選手、経歴をNBAでのキャリアスタッツ)
1位.オスカー・ロバートソン(Oscar Robertson)
NBA歴代最高の選手であったと評価する人も多い、オスカー・ロバートソン。1960年にドラフト1位でNBAに入った後、新人王、シーズンMVP、ファイナル優勝に6回のアシスト王、オールスター12回出場など華々しい結果を現役時代に残しています。
所属していたキングスでは背番号14番、バックスでは1番が永久欠番として殿堂入りしています。
ルーキーイヤーでロバートソンは試合平均30.5得点、10.1リバウンド、9.7アシストをマーク、トリプルダブルを26回も達成しています。彼が持つキャリア181回のトリプルダブルは歴代1位です!現役ではラッセル・ウェストブルックが138回で2位マジック・ジョンソンと並んでおり、レブロン・ジェームズが81回で4位にランクインしています。ロバートソンの記録はまだまだ破られる事はなさそうです。
(ミスター・トリプルダブルと呼ばれる、オスカー・ロバートソンのプレー集)
Oscar Robertson - Mr. Triple-Double
2020年新人王最有力ジャ・モラント選手
キャリア初トリプルダブル
ケンタッキー州のマレー大学からNBAにドラフト2位で入ったモラント選手は、シーズン開幕前までドラフト1位ザイオン選手の高い人気に隠れて、あまり注目されていませんでした。しかし、ザイオン選手がプレシーズンの怪我でシーズン半分を欠場している間にモラント選手は、ルーキー達の中で突出した活躍を見せました。
11月、12月、1月の3ヶ月連続で月間優秀ルーキーに選ばれウェスタンカンファレンス2019−20シーズンで最も注目を集める新人プレーヤーです。イースタンではドラフト外からNBAデビューを果たしたケンドリック・ナン選手が3ヶ月連続で月間優秀ルーキーを受賞していますが、2020年に入りモラント選手の方が新人王に近い存在になっています。
理由はまず、モラント選手の活躍でチームがプレーオフ進出圏内まで順位をあげた事です。個人の記録だけでなくポイントガードとして、若い選手が多いメンフィス・グリズリーズを勝利に導く事が出来ているポイントは高い評価につながります。
次に個人の記録としてトリプルダブルを達成したことも大きいです。2月10日(現地時間)ウィザーズ 戦で27得点、10リバウンド、10アシストを達成し、ルーキー達の中で最初にトリプルダブルを達成しました。
ここまで、試合平均17.6得点、3.5リバウンド、7.0アシストを記録して、ポイントガードとしてアシストの高さも魅力の一つです。シーズンも残すところ約30試合ですが、その中でモラント選手がどのくらいトリプルダブルの記録を伸ばせるのかも楽しみになります。