James vs James
NBA得点ランキング1位を独走しているジェームズ・ハーデン選手。多彩なフットワークとステップバックから放たれる3PはNBAトップクラスのディフェンダーでも止めれない個人技として警戒されています。
ウェストブルック選手を2019オフシーズンで獲得し、ハーデン選手とのコンビでプレーオフファイナル進出を目指しているヒューストン・ロケッツですがシーズン前半戦は思うように勝ち星が続かずウェスタンカンファレンス3位〜6位圏内で首位レイカーズに追いつく事ができませんでした。
レイカーズは、35歳になるレブロン・ジェームズ選手とトレードで加入したAD(アンソニー・デイビス選手)に加えハワード選手やマギー選手、強力なインサイド陣を揃え高い勝率を保ちウェスタン首位をキープしています。
得点王になるであろうハーデン選手、レイカーズでファイナル優勝を目指すキング レブロン選手の対決が1月19日ロケッツホーム トヨタセンターで行われました。ジェームズvsジェームズと試合前から盛り上がり、レイカーズがどのようにハーデン選手の対策するか注目が集まる1戦になりました。
スターティング ラインナップ
ロサンゼルス・レイカーズ
- エイブリー・ブラッドリー(G)
- ダニー・グリーン(G)
- レブロン・ジェームズ(F)
- カイル・クーズマ(F)
- ジャベール・マギー(C)
ヒューストン・ロケッツ
- ラッセル・ウェストブルック(G)
- ジェームズ・ハーデン(G)
- ベン・マクレモア(F)
- P.J.タッカー(F)
- クリント・カペラ(C)
試合内容+ハイライト
レイカーズはADが1月7日のニックス戦で腰を強打して以来5試合目の欠場になりオフェンスの組み立てはレブロン選手に一任されることになりました。ADは順調に回復している為、26日まで続くロード(アウェイの連続遠征)の期間中にはチームに復帰したいとコメントしていた様で、4−5試合内にチームに合流できる見込みになっています。
ADを欠くレイカーズは若手クーズマ選手がスターターで出場。ハーデン選手にはベテランでディフェンスに定評があるブラッドリー選手が高い位置からプレッシャーをかけてマッチアップしていました。
ハーデン選手はブラッドリー選手のディフェンスに苦しめられるも上手くファールを引き出しフリースローで得点をあげていました。しかし、ロケッツの前半の得点を引っ張ったのは、ウェストブルック選手でした。勢いのあるファーストブレイクと個人技の突破からのプルアップジャンパーやアシストでロケッツのオフェンスにバラエティーを持たせていました。
レイカーズもレブロン選手を中心にインサイドのハワード選手やマギー選手の得点で食らいつき59−65と6点差ロケッツリードで前半戦を終えます。
第3Qに入ると首位レイカーズの強さが顕著にでます。シーズンを通して後半戦に逆転を見せていたレイカーズはディフェンスでマギー選手が強烈なブロックショットでカペラ選手をシャットアウトするとそこからレブロン選手がファーストブレイクで得点。
ビッグプレーで流れを掴んだレイカーズは勢いに乗り若手のクーズマ選手とベンチから出場したハワード選手が攻守に活躍し逆転に成功します。ロケッツのクォーター得点を17点に留めれたことが大きく91−82と9点差をつけレイカーズ優位で最終Qに入ります。
終盤もレイカーズ優勢は変わらず、レブロン選手が上手く試合をコントロールしていました。ハーデン選手には後半からダブルチームで対応するなど対策を変えながら外のシュートを極力防ぐ様にプレッシャーを与えてディフェンス。
解説はアシストを量産するレブロン・ジェームズ選手をマジック・ジョンソン選手に次ぐポイントガードであると称賛し、第4Qはキングがゲームを支配してロケッツの追撃を許しませんでした。
結果は124−115でレイカーズ が勝利!
Los Angeles Lakers vs Houston Rockets Full Game Highlights | January 18, 2019-20 NBA Season
リーディング スタッツ
得点
- レブロン・ジェームズ 31
- ラッセル・ウェストブルック 35
リバウンド
- ドワイト・ハワード 10
- クリント・カペラ 12
アシスト
- レブロン・ジェームズ 12
- ジェームズ・ハーデン 7
まとめ
レイカーズは勝利したことで34勝8敗、勝率8割でウェスタンの首位をキープし2位ナゲッツとの差を4.5ゲームにしました。怪我でADやロンド選手が離脱している中でも強敵ロケッツに対して4人が20点以上得点し勝利している事を試合内容から見てもチーム力がとても高く見えました。
レブロン選手は得点とアシストでダブルダブルの活躍。まだまだリーグトップの座は渡さないとハーデン選手に実力を示した形になりました。
対してハーデン選手は34得点を記録するも3Pはわずか2本に抑えられ、ペネトレイトからファールをもらってフリースローで得点するシーンが目立ちました。リング周辺でのユーロステップやフローターでの得点もさすがと思える動きでスコアラーとしての能力の高さはズバ抜けていました。
ハーデン選手の得点とは裏腹に勝利が続かないロケッツはオフェンスのオプションに問題があると感じました。ハーデン選手の得点力はかなり高いですが、オフェンスがそこに集中しすぎて苦しいシュートや、打たされているシュートも目立ちました。カペラ選手がインサイドにいる時間にインサイドにボールを渡す時間を作るなどシュートセレクションに改善が必要だと感じました。
ハーデン選手 3P成功数歴代9位にランクアップ
ダブルチームや厳しいプレッシャーを受けながらも試合平均得点を37.1得点をマークしているハーデン選手。レイカーズ戦の第1Qに決めた3Pで歴代3P成功数も9位にランクアップしました。
Congrats to @JHarden13 of the @HoustonRockets for moving up to 7th on the all-time 3PM list! #OneMission pic.twitter.com/4lm5IeTktn
— NBA (@NBA) 2020年1月19日
歴代1位はレイ・アレン選手が持つ2,973本でハーデン選手とは752本の差があります。しかし、まだ30歳で今後も怪我なくプレーすることができればハーデン選手がレイ・アレン選手の持っている記録を抜くのも時間の問題です。試合平均で4.9本決めているハーデン選手は単純計算でシーズン82試合を戦えば400本近く3Pを決める事になります。
(レイ・アレン選手の現役を振り返る)
[NBA history] Vol.23 Ray Allen(レイ・アレン) 〜NBA歴代最高のシューター〜
現役選手でランクインしているのは
- 3位ステフ・カリー選手 2,492本
- 4位カイル・コーバー選手 2,414本
- 6位ビンス・カーター選手 2,264本
コーバー選手は38歳、バックスではセカンドユニットとして、プレータイムも減り引退が近いと思われます。カーター選手も2019−20シーズンで引退を予定している為、現役ではハーデン選手とカリー選手の一騎打ちになるでしょう。
カリー選手はシーズン序盤、コートに着地時に手首を負傷しずっと欠場しており、早くてもシーズン終盤3月頃の復帰がコメントされていました。ウォリアーズは怪我人を多く抱え、カンファレンスの下位に落ち込んでいることもありカリー選手は大事をとり2019−20シーズンでの復帰がない可能性もあります。
NBAを代表するシューターの対決は2020−21年シーズンに持ち越されそうです。
( ステフ・カリー選手 キャリアTOP10 3P)